フードデリバリーをしていると、どうしても避けられない問題があります。
それが、低単価案件です。
Uber Eatsで300円台。
menuで300円台。
出前館でも、ダブルで1000円を割るような案件。
以前なら「鳴っただけありがたい」と思って、つい取ってしまうこともありました。
でも最近は、だんだん考え方が変わってきました。
低単価で走り続けると、自分の体力も時間も安売りしてしまう。
そう感じるようになったのです。
300円台の配達は、本当に割に合うのか
たとえば、1件320円の案件があります。
数字だけ見ると、ゼロよりはマシに見えます。
待っているより走った方がいい。
そう考えて取ってしまうこともあります。
でも実際には、配達には見えないコストがあります。
店舗まで向かう時間。
商品を待つ時間。
お客様の住所を確認する時間。
信号待ち。
坂道。
マンションの入口探し。
置き配の写真撮影。
スマホのバッテリー消耗。
自転車の消耗。
そして、自分の体力。
これら全部を使って、たった300円台。
冷静に考えると、かなり厳しいです。
特に自転車配達の場合、体は資本です。
一日に使える体力には限りがあります。
その貴重な体力を、低単価案件で削られてしまうと、あとで来る高単価案件を取る余力がなくなります。
「走らない」という選択も戦略になる
フードデリバリーを始めた頃は、鳴ったら取る。
とにかく走る。
件数をこなす。
そういう考え方になりがちです。
もちろん、初心者のうちは経験を積むために走ることも必要です。
でも、ある程度慣れてきたら、次に大事になるのは案件を選ぶ力です。
全部取る必要はありません。
低単価で、距離が長い。
ピック先が遠い。
坂がきつい。
到着先が大型マンションで時間がかかりそう。
雨で危険がある。
交通量が多い。
こういう条件が重なっているなら、無理して取らない方がいい。
これはサボりではありません。
自分の時間と体力を守るための判断です。
単価600円をひとつの基準にする
私が最近意識しているのは、単価600円です。
もちろん、毎回600円以上の案件だけを取れるわけではありません。
鳴らない日もあります。
どうしても流れが悪い日もあります。
それでも、ひとつの基準を持つだけで判断が変わります。
300円台を2件やっても、600円台1件とほぼ同じ。
でも、疲労感は2件分です。
移動も2回、受け取りも2回、配達も2回、確認作業も2回。
つまり、低単価案件を積み重ねるほど、見えない負担が増えていきます。
だったら、少し待ってでも600円以上の案件を狙う。
この方が、結果的に体力を温存できます。
配達は、気合いだけでは続きません。
数字で自分を守ることも大切です。
低単価を取り続けると、気持ちも削られる
低単価案件の怖いところは、収入だけではありません。
気持ちも削られます。
「こんなに走ってこれだけか」
「また300円台か」
「今日は何をやっているんだろう」
こういう気持ちになってくると、配達そのものが嫌になります。
フードデリバリーは自由な働き方のはずです。
でも、低単価に振り回されると、自由どころか、アプリに追い詰められているような感覚になります。
だからこそ、私は思います。
低単価で走るのは、もうやめよう。
全部を拒否するという意味ではありません。
でも、自分の中に基準を持つ。
今日は取らないと決める。
悪い流れなら撤退する。
それも立派な戦略です。
アプリ各社も経費削減に向かっている
最近は、Uber Eatsだけでなく、出前館やロケットナウでも単価が厳しくなっていると感じます。
店舗同一価格で料理を受けている以上、各社もどこかで経費を削らなければならない。
そのしわ寄せが、配達員の報酬に来ているのではないか。
そう感じる場面が増えました。
もちろん、私たち配達員が会社の事情を変えることはできません。
でも、自分の行動は変えられます。
安すぎる案件を無理に取らない。
条件が合わなければ走らない。
高単価の時間帯に集中する。
複数アプリを使い分ける。
疲れている日は撤退する。
これが、個人でできる防衛策です。
「引退」につながる前に、自分を守る
低単価案件ばかりになると、最終的にはこう思うようになります。
「もう配達は割に合わない」
「そろそろ引退かな」
実際、そう感じる配達員も増えていると思います。
でも、私はすぐに辞める前に、まず働き方を見直すべきだと思います。
全部の案件を取る働き方から、選ぶ働き方へ。
長時間だらだら走るのではなく、ピークタイムに集中する。
売上だけでなく、時給・単価・疲労感まで記録する。
配達は、ただ走ればいい仕事ではなくなりました。
これからは、判断力の仕事です。
AIが案件を飛ばしてくる時代だからこそ、こちらも考えなければいけません。
まとめ|自分の価値を安く見積もらない
低単価案件を完全にゼロにするのは難しいかもしれません。
でも、何も考えずに取り続けるのは危険です。
自分の時間。
体力。
自転車。
スマホ。
集中力。
安全。
これらを使って配達している以上、自分を安売りしすぎてはいけません。
300円台で走るかどうか。
600円以上を待つかどうか。
今日は撤退するかどうか。
その一つひとつの判断が、配達員として長く続けられるかどうかを左右します。
私はこれから、低単価で無理に走るのをやめます。
鳴ったから取るのではなく、
条件が合うから走る。
この考え方で、配達を続けていきたいと思います。


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